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所長の独り言
香川県高松市「S・G労務管理事務所」のHOME >> 所長の独り言 > バックナンバー


  国から給料がもらえる休業!?
   工場経営のある社長
社 長/暇なときに従業員休ませたら、国から給料がでるらしいな。
わたし/ええ、まぁ。ちょっとちがいますけど…。
社 長/うちも仕事が減って困っとるんや。それ、手続きしてよ。
わたし/中小企業緊急雇用安定助成金のことですね?
社 長/長い名前やな~、舌かみそうやな!
わたし/でも社長、給料の6割以上の休業補償は必要ですよ。
社 長/休業補償てなんや?そんなもんださんぞ。
わたし/いやいや、まるまる助成されるわけではありませんよ。
社 長/仕事してないのに、なんで給料出さないかんねん!
わたし/だって、会社都合で休ませるんでしょ?
社 長/不景気なんや、わしのせいやない。
わたし/従業員さんのせいでもないでしょ?
社 長/…。
わたし/それに、手続きも毎月のことなので、やるとなると私の報酬もかなり-,
社 長/なんじゃそりゃ、もうええわ!
  え~ッ!?会社にまでモンスターペアレント!!
 泣きそうな声で顧問先の営業(女性)Cさんから電話がかかってきました。
内容を要約すると
 ① あるアルバイト女性(24才)が不注意から商品を壊し、会社に損害を与えた。
 ② そのバイトさんは普段からミスが多く、商品を壊し注意を受けたのも2度や3度ではない。
 ③ そこで部署の責任者でもあるCさんが、戒めのつもりで「今回は損害額を弁償してもらうかもしれないから」と言ったら、ふてくされて職場放棄しそのまま帰ってしまった。
  と、ここまでなら近頃ありがちなあきれた話というだけなのですが、驚くのはその次です。何日かしてバイトさんの母親という人からCさんに名指しで電話が入りました。以下に再現して見ます。

 「うちの子はまだ新人である。慣れていないのに、ミスをするのは当たり前だろう!」
 「それを弁償とはなんたることか!」
 「お前の指導力不足を棚に上げて子供のせいにするな!」
 「第一、従業員に弁償させるのは法律違反じゃないのか!監督署も全額弁償というのは聞いたことがないといっている!」
 「娘はショックで体調が悪くなった!」
 「このまま辞めたら解雇予告手当をもらうことになるぞ!」
 「○×※※●◎!!」

  Cさんは途中で気が遠くなり、最後のほうはよく聞こえなかったそうです。
  本日は、いわゆる失業保険にまつわるお話です。
 会社員のBさんは、このたび10年ほど勤めた事業所を退職するにあたり、会社に離職票の交付を申し出ました。
 ところが、なんということでしょう!この時になって、Bさんが雇用保険に加入していなかったことが判明したのです。
 月々のお給料からは、雇用保険料が引かれていたのですが、そもそも入社時に被保険者証の交付を受けていなかったのです。
 さぁ大変!事務を担当していた経営者の奥さんは、真っ青になって職安に駆け込みました。
 さてこの件、いったいどうなったと思いますか?
 結論からいうと、Aさんの雇用保険加入はMAX2年しか遡れなかったということです。今の法律では、10年勤めようが20年勤めようが、保険料を天引きされていようが関係ありません。、取得手続きを忘れた会社の完全なミスなのです。
 では、雇用保険加入が2年間ということになると,具体的にAさんにはどういう損害があるのでしょうか。まず浮かぶのが、お給料から月々引かれていた保険料が8年分どうなるのかということ。
 残念ながらこれはまったくどこにも反映されません。掛け捨てどころか会社が取り込んでいたということになります。そして、もっと甚大な被害が、失業保険の額です。算定基礎期間というのですが、2年と10年ではもらえる日数が30日分違うのです。仮に一日1万円とすると30万円少なくなることになります。たまらんのはAさんです。円満退職どころか、会社を相手取って訴訟をおこすことになったのでした。チャンチャン。
  2度あることは3度ある?! 労災事故にまつわるミステリ~
それは、何気なくとった一本の電話から始まった。
「センセ大変や、社長が車にはねられたわ!」
受話器の向こうの声は、最近委託を受けた事業所のN婦人だった。幸いけがは軽く、またこの社長は私の進めに従い特別加入をしていたので事なきを得た。
 しかし、どうしたことかこの事故を皮切りに、会社主催のボーリング大会での従業員の腕の骨折、出張中の息子さんの転落事故、果てはN夫人までが事務所で転んで足を骨折するという、普通では考えられないような頻度で労災事故が続発してしまったのだ。
 それぞれの事故にはこれといった関連性もなく、この事態に震え上がったN婦人はとうとうその筋に『御祓い』を頼む始末となってしまった。
 このように、ある時期ある事業所になぜか労災が立て続けに起こる、ということは結構、ある。また、同じ時期にそこらじゅうの顧問先で次々に労災事故が勃発して、わたしはその処理に忙殺されてしまう、ということも、まったく嬉しくないが、ある。
 いかがだろうか、ひとつの労災事故は氷山の一角。日ごろから念には念を入れて安全に気をつけたいものである。あな恐ろしや~。
 こんなことってありですか?
 ある事業所でのこと。
若い従業員Mが泣きそうな顔で社長に前借を申し出た。同僚の車にぶつけて、修理費が15万円ほど必要とのこと。普段Mは比較的まじめに仕事をしていたので、社長は毎月の給料から1万円づつ返すという条件で借用書に署名・捺印をさせ貸与しました。
 ところが、それから3か月ほどするとMは無断欠勤するようになり、そのまま来なくなってしまいました。
 あわてた社長がようやくMを捕まえて
「貸した金の残りはどうする気か」とたずねると、
「最後の給料で全部払うから」と答えました。残金は12万、Mの給料は欠勤控除後14万ほどでした。
 一度Mに給料を全額渡し、そこからMが社長に12万円を返し「お世話になりました」と頭を下げ、Mは帰っていきました。
 しかし、それからほどなくして、その社長は、なんとMの件で労働基準監督署から呼び出されたのです。殊勝に頭を下げ社長室を出て行ったMはその足で監督署に駆け込んでいたのです。
 監督官いわく
「給料から返済させたのは前借金相殺にあたり、労働基準法違反!すぐに全部返すように!!」とのこと。
 これにはさすがの温厚な社長も頭にきて、これまでの事情を詳しく話すとともに、一本のカセットテープを取り出しました。
 実は社長は、何かあったときのためにこれまでのMとのやりとりをすべて録音していたのです。これを聞けば監督官もMが受けとった給料から自分の意思で残金を返済したのであり、社長が強制的に相殺したのではないことがわかるはずでした。
 ところが、長い長い沈黙の後、監督官から信じられない言葉がでました。
「事情はよくわかりましたが、やはりこれは基準法で禁じている前借金との相殺に当たります。すぐに給料を返してやりなさい」
ビックリした社長は、開いた口がふさがらなくなりそうなのをグッとこらえて
「そんなバカな!それじゃあ貸した金はどうなるんだい、こいつはもう会社をやめてるんだぞ、返すはずないじゃあないか!」
社長が叫ぼうがわめこうが、監督官は涼しい顔で
「今、わたしの目の前で、すぐに返しなさい」と繰り返すばかりでした。
 結局、社長はMにお金を渡さざるを得ませんでした。
その後、Mが借金を返さなかったことはいうまでもありません。


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